破産は、債務者が経済的に破綻して、弁済期にある債務の総債権者に対して債務を一般的・継続的に弁済することができない状態にあることをいいます。
その場合、裁判所が債務者の財産を包括的に管理・換価して、総債権者に公平に配分する破産手続が行われます。
破産は、破産法に基づく清算型の倒産処理です。
平成16年6月2日に全面改正された破産法(平成16年法律第75号)が公布され、平成17年1月1日に施行されました。
破産の申立てができるのは、個人・法人ともに支払不能になったとき、法人の債務超過の場合です (破産法126条、127条)。
破産の申立てをして、裁判所により破産宣告がなされると、同時に破産管財人が選任され、破産した企業の財産は破産財団に属することになります。
破産管財人はこの破産財団に属する資産を処分・換金したりして、債権者に平等・公平に分配する仕事をします。
破産では、いずれ会社は消滅し、従業員は全員が退職することになります。
また、破産の場合の債権の取扱いですが、抵当権などの担保権があれば破産手続きによらず、担保権者が自ら担保権の実行をすることができます。
破産財団の管理・処分などの費用は財団債権と呼ばれ、破産手続きによる配当ではなく、破産管財人が支払われるべき時期に優先的に支払います。
破産宣告前に生じた債権は破産債権です。
破産債権には、優先的破産債権、一般破産債権、劣後的破産債権の支払順位があり、破産管財人から支払いを受けることになります。
破産で従業員の労働債権は優先弁済されます。
・賃金の取扱い
破産宣告前の未払賃金については、株式会社・有限会社・相互会社についてはその全額が優先的破産債権とされ(商法295条)、その他の法人や個人事業の場合には6か月分の賃金額が優先的破産債権となります(民法308条)。
破産宣告から退職・解雇までに生じた賃金債権や解雇予告手当については、破産手続きによらずに支払われるべき時期に優先的に支払われる財団債権となります。
・退職金の取扱い
破産宣告前に退職した場合の退職金は、株式会社・有限会社・相互会社についてはその全額が優先的破産債権とされます(商法295条)。
その他の法人や個人事業の場合には6か月分の賃金相当額に限定して優先的破産債権とされ、それを超えた額については一般破産債権として取り扱われます(民法308条)。
破産宣告後に退職した場合は、破産宣告前の雇用期間に相当する額は優先的破産債権となり、破産宣告後の雇用期間に相当する額は財団債権として取り扱われます。
労働者としては、労働債権が配当されるまでには長期間が予想されるので、できるだけ早く支払うように破産管財人に働きかけることが大切です。
テーマ : 人事労務 - ジャンル : ビジネス
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