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Author:ishiym
 何年も前に社会保険労務士、行政書士の資格を取得し、現在、千葉県社会保険労務士会会員です。
 これから開業の準備のため、基礎知識の整理と業務内容の研究をしておきたいと思います。

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2008/05/15 (Thu) 14:39
労使協定ーその6

 労使協定は、使用者と事業場の過半数の労働者で組織された労働組合または過半数を代表する者との間で締結した文書のことです。

 労使協定には、労働基準法に定められた、いわゆる三六協定(時間外・休日労働に関する協定)や二四協定(賃金控除協定)、各種の変形労働時間制に関する協定、年次有給休暇の計画的付与に関する協定など、17種類の労使協定があります。

 労使協定には、行政官庁への届出が必要なものと必要ないものがあります。

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●1年単位の変形労働時間制

 1ヶ月を越え1年以内の一定の期間を平均し、1週間当たりの労働時間が40時間以下の範囲内において、特定の日又は週に1日8時間又は1週40時間を超え、一定の限度で労働させることができる制度です。

 1年単位の変形労働時間制は、1年を通して計算しますので、祝祭日が多い月や忙しくない月の労働時間を減らせれば、減らした分だけ他の月の労働時間を多くできます。

 導入するには労使協定が必要です。

 毎年、労働基準監督署へ届出ます。

 就業規則への記載も必要です。

■1年単位の変形労働時間制を採用するためには、労使協定において以下の事項を定めることが必要です。

・1年単位の変形労働時間制を適用する社員の範囲

 法令上、対象労働者の範囲について制限はありませんが、その範囲は明確に定める必要があります。

 労働した期間が対象期間より短い労働者については、割増賃金の支払を要する場合があります。

・1年単位の変形労働時間制の対象とする期間(1年以内)

 1箇月を超え1年以内の期間に限ります。

 具体的な期日でなく期間で定める場合に限り、当該期間の起算日も必要です。

・特に忙しい期間(「特定期間」といいます)

 対象期間中の特に業務の繁忙な期間を特定期間として定めることができます。

 この特定期間は、連続して労働させる日数の限度に関係があります。

 なお、対象期間の相当部分を特定期間とすることは法の趣旨に反します。

・出勤日とそれぞれの出勤日の労働時間(1年間を1ヶ月単位に区切って、各月の出勤日数と総労働時間数とすることも可能です)

 労働日及び労働日ごとの労働時間は、対象期間を平均し1週間当たりの労働時間が40時間を超えないよう、また、労働日及び労働日ごとの労働時間に関する限度に適合するよう設定しなければなりません。

 また、特定した労働日又は労働日ごとの労働時間を任意に変更することはできません。

 なお、労働日及び労働日ごとの労働時間は、対象期間中のすべての労働日及び労働日ごとの労働時間をあらかじめ労使協定で定める方法のほか、対象期間を区切って定める方法があります。

・労使協定の有効期間

 労使協定そのものの有効期間は対象期間より長い期間とする必要があります。

 1年単位の変形労働時間制を適切に運用するためには対象期間と同じ1年程度とすることが望ましいものです。

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 労働基準法第32条の4;

「 使用者は、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは、第三十二条の規定にかかわらず、その協定で第二号の対象期間として定められた期間を平均し一週間当たりの労働時間が四十時間を超えない範囲内において、当該協定(次項の規定による定めをした場合においては、その定めを含む。)で定めるところにより、特定された週において同条第一項の労働時間又は特定された日において同条第二項の労働時間を超えて、労働させることができる。
一 この条の規定による労働時間により労働させることができることとされる労働者の範囲
二 対象期間(その期間を平均し一週間当たりの労働時間が四十時間を超えない範囲内において労働させる期間をいい、一箇月を超え一年以内の期間に限るものとする。以下この条及び次条において同じ。)
三 特定期間(対象期間中の特に業務が繁忙な期間をいう。第三項において同じ。)
四 対象期間における労働日及び当該労働日ごとの労働時間(対象期間を一箇月以上の期間ごとに区分することとした場合においては、当該区分による各期間のうち当該対象期間の初日の属する期間(以下この条において「最初の期間」という。)における労働日及び当該労働日ごとの労働時間並びに当該最初の期間を除く各期間における労働日数及び総労働時間)
五 その他厚生労働省令で定める事項
2 使用者は、前項の協定で同項第四号の区分をし当該区分による各期間のうち最初の期間を除く各期間における労働日数及び総労働時間を定めたときは、当該各期間の初日の少なくとも三十日前に、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者の同意を得て、厚生労働省令で定めるところにより、当該労働日数を超えない範囲内において当該各期間における労働日及び当該総労働時間を超えない範囲内において当該各期間における労働日ごとの労働時間を定めなければならない。
3 厚生労働大臣は、労働政策審議会の意見を聴いて、厚生労働省令で、対象期間における労働日数の限度並びに一日及び一週間の労働時間の限度並びに対象期間(第一項の協定で特定期間として定められた期間を除く。)及び同項の協定で特定期間として定められた期間における連続して労働させる日数の限度を定めることができる。
4 第三十二条の二第二項の規定は、第一項の協定について準用する。」

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■労働日及び労働日ごとの労働時間に関する限度

 労働日及び労働日ごとの労働時間に関しては、対象期間における労働日数の限度、対象期間における1日及び1週間の労働時間の限度、対象期間及び特定期間における連続して労働させる日数の限度があります。

・労働日数の限度

 1年280日

 ただし、労働日数の限度が適用されるのは、対象期間が3箇月を超える1年単位の変形労働
時間制に限られます。

 対象期間が1年に満たない場合は、次の式で計算した日数(端数切捨て)が限度となります。

 280日×対象期間の暦日数÷365(うるう年も同じ)

・1日及び1週の労働時間の限度

 1日10時間・1週52時間

 ただし、対象期間において48時間を超える週が連続する場合の週数は3以下、対象期間を初日から3箇月ごとに区切った各期間において48時間を超える週の初日の数が3以下であることが必要です。

・連続労働日数

 最長6日

 ただし、特定期間(対象期間中に特に業務が繁忙な期間として労使協定で定めた期間)を設ければ、1週間に1日の休日が確保できる日数(最大12日)とすることが可能です。

■労働日及び労働日ごとの労働時間の特定の特例

 対象期間を1箇月以上の期間ごとに区分して、労働日及び労働日ごとの労働時間を定めることができます。

 対象期間が始まるまでに、労使協定において、具体的な労働日及び労働日ごとの労働時間の代わりに次の事項を定めます。

・最初の期間における労働日及び労働日ごとの労働時間

・その期間以外の各期間における労働日数及び総労働時間

 各期間の初日の30日以上前に、当該各期間における労働日及び労働日ごとの労働時間を、過半数労働組合又は労働者過半数代表との同意を得て書面で定めます。

■労働基準監督署長への届出

 労使協定を締結した場合は、一定の様式により所轄労働基準監督署長に届け出てください。

■割増賃金の支払

 労働基準法第37条の規定に基づく割増賃金のほか、1年単位の変形労働時間制の適用を受けて労働した期間が対象期間より短い労働者で、実労働期間を平均して1週間当たり40時間を超えて労働した者に対しては、割増賃金の支払を要する労働時間割増賃金を同法第32条の4の2の規定に基づく割増賃金として支払わなければなりません。

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 労働基準法第32条の4の2;

「 使用者が、対象期間中の前条の規定により労働させた期間が当該対象期間より短い労働者について、当該労働させた期間を平均し一週間当たり四十時間を超えて労働させた場合においては、その超えた時間(第三十三条又は第三十六条第一項の規定により延長し、又は休日に労働させた時間を除く。)の労働については、第三十七条の規定の例により割増賃金を支払わなければならない。」

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■育児を行う者等に対する配慮

 育児を行う者、老人等の介護を行う者、職業訓練又は教育を受ける者その他特別の配慮を要する者については、これらの者が育児等に必要な時間を確保できるような配慮をしなければなりません。


テーマ : 人事労務 - ジャンル : ビジネス


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