労働者派遣は、雇用形態の一つで、事業主=派遣元が自分が雇用する労働者を自分のために労働させるのではなく、他の事業主=派遣先に派遣して派遣先の指揮命令を受けて派遣先のために労働させるものです。
派遣受け入れ企業は、自社では雇用が難しい特殊な人材の利用が可能で、経営的側面から、人件費を固定費としてではなく変動費として計上することが可能となります。
また、労働力を必要な時に、必要な分だけ、確保する事が容易になり、自社の正社員採用にともなって発生する不適切な人材の採用等のリスクが減らせます。
派遣労働者は、勤務先の業種、職種、勤務地、禁煙環境、残業時間長短などを選定することが可能です。
また、ある期間に限った就労が可能なため、数ヶ月〜数年以内先の生活設計が立てやすくなります。
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●偽装請負
偽装請負は、形式上は、業務請負や業務委託を採るか、または個人事業主となっている場合で、実態上は、労働者派遣に該当するものを指します。
請負などの非雇用契約を偽装した違法派遣、または、請負偽装派遣のことです。
これらは民法上の取り扱いでは請負であり、契約形態を偽装・隠蔽しています。
業務委託によるものは偽装委託といわれることがあります。
一般に使用者が雇用契約を締結する場合、雇用契約に基づいて労務を提供する者は労働者として、労働法による保護を受けることになります。
しかし、民法上の請負契約では、請負人にはいわゆる労働法の適用がないのが原則です。
労働関係を規律する労働法に比して、請負関係における請負人を保護する法制は緩やかなものです。
請負労働者の場合、労働基準法が適用されないため、派遣労働者と比べて注文者が作業員の身分に注意する必要はなく、生産効率の低い作業者は容易に交代することも可能です。
そこで、実質的に雇用関係にある場合であっても、請負の形式を偽装することで、労働法令の規制の潜脱が行われることになります。
正規の人材派遣会社は社会保険・有給休暇・福利厚生といった負担を強いられますが、請負企業ではこれらを負担しません。
また、請負企業の中には、所得税や社会保険料の源泉徴収を行わないという違法行為を行うことろもあるようです。
偽装請負が生まれた主な理由は、旧労働者派遣法で可能だった派遣可能な26種のポジティブリストに含まれていない製造業への派遣が行えず止む無く請負または業務委託という形をとっていたことがありました。
また、旧労働者派遣法上の、専門分野26種については3年、その他一般業務については1年、という期間に対する法的制限の回避も行われていました。
しかし、伝承技術の喪失、新人教育の欠如、産業スパイ侵入のリスク増加、セキュリティ意識の欠如など、長期的視点ではむしろ経済の疲弊・衰退につながる危険性があります。
また、責任の負担に当たっては、形式的な契約形式にとらわれず、労働者を受け入れた者は、実態に応じて、当該労働者の雇用者または派遣労働者を受け入れた者などとしての責任を負います。
偽装請負の状態で労働災害が発生すれば、労働者を送り込んだものだけではなく、労働者を受け入れた者も責任を負わされます。
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偽装請負や偽装委託となるのは、形式的には請負契約や業務委託契約がなされていても、自ら労働者を指揮監督をせずに、注文先や委託先が実質的に指揮命令して業務を遂行しているといった、雇用と使用が実質的に分離しているケースです。
事例;
・請負契約と称していても、労働者のみを注文者の下に派遣して、注文者の方が労働者を指揮監督して業務を遂行する例;
・請負契約と称していても、労働者は請負事業としての独立業務に従事せず、注文先の社員と一緒になって混在して、注文先の指揮命令に従って注文先の業務に従事している例;
これらは雇用と使用が分離している形態となりますので、労働者派遣に該当します。
派遣事業の許可や届出の受理を受けていない業者が行うときは、派遣法に違反するとともに労働者供給の違反となります。
場合によって、次のような処分を課せられる可能性があります。
・許可を受けないで一般労働者派遣事業を行った者
1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(法59条2号)
・届出書を提出しないで常用労働者の派遣を行った者
6月以下の懲役又は30万円以下の罰金(法60条1号)
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労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第59条;
「 次の各号のいずれかに該当する者は、一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
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二 第五条第一項の許可を受けないで一般労働者派遣事業を行つた者
・・・・・」
労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第60条;
「 次の各号のいずれかに該当する者は、六月以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
一 第十六条第一項に規定する届出書を提出しないで特定労働者派遣事業を行つた者
・・・・・」
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適法な労働者派遣に該当しないものは全て労働者供給事業に該当し、労働者供給事業の違反として請負人側も注文者側も両者とも処罰
1年以下の懲役又は100万円以下の罰金(職安法64条9号)
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職業安定法第64条;
「 次の各号のいずれかに該当する者は、これを一年以下の懲役又は百万円以下の罰金に処する。
・・・・・
九 第四十四条の規定に違反した者
・・・・・」
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テーマ : 人事労務 - ジャンル : ビジネス
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