労使協定は、使用者と事業場の過半数の労働者で組織された労働組合または過半数を代表する者との間で締結した文書のことです。
労使協定には、労働基準法に定められた、いわゆる三六協定(時間外・休日労働に関する協定)や二四協定(賃金控除協定)、各種の変形労働時間制に関する協定、年次有給休暇の計画的付与に関する協定など、17種類の労使協定があります。
労使協定には、行政官庁への届出が必要なものと必要ないものがあります。
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●フレックスタイム制の労使協定
フレックスタイム制は、1か月以内の一定期間(清算期間)における総労働時間をあらかじめ定めておき、労働者はその枠内で各日の始業及び終業の時刻を自主的に決定し働く制度です。
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労働基準法第32条3;
「 使用者は、就業規則その他これに準ずるものにより、その労働者に係る始業及び終業の時刻をその労働者の決定にゆだねることとした労働者については、当該事業場の労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定により、次に掲げる事項を定めたときは、その協定で第二号の清算期間として定められた期間を平均し一週間当たりの労働時間が第三十二条第一項の労働時間を超えない範囲内において、同条の規定にかかわらず、一週間において同項の労働時間又は一日において同条第二項の労働時間を超えて、労働させることができる。
一 この条の規定による労働時間により労働させることができることとされる労働者の範囲
二 清算期間(その期間を平均し一週間当たりの労働時間が第三十二条第一項の労働時間を超えない範囲内において労働させる期間をいい、一箇月以内の期間に限るものとする。次号において同じ。)
三 清算期間における総労働時間
四 その他厚生労働省令で定める事項」
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労働者がその生活と業務の調和を図りながら、効率的に働くことができ、労働時間を短縮しようとします。
1日の労働時間帯を、必ず勤務すべき時間帯(コアタイム)と、その時間帯の中であればいつ出社または退社してもよい時間帯(フレキシブルタイム)とに分け、出社、退社の時刻を労働者の決定に委ねます。
なお、コアタイムは必ず設けなければならないものではありませんから、全部をフレキシブルタイムとすることもできます。
また、これとは逆に、コアタイムがほとんどでフレキシブルタイムが極端に短い場合などには、基本的に始業及び終業の時刻を労働者の決定に委ねたことにはならず、フレックスタイム制とはみなされません。
フレックスタイム制を採用するには、始業、終業時刻の労働者による決定と、労使で協定を締結することが必要です。
始業、終業時刻の労働者による決定は、就業規則その他これに準ずるもので始業及び終業の時刻の両方を労働者の決定に委ねる旨定めることが必要です。
なお、労使協定で定めるとされている清算期間、清算期間における総労働時間は、一面では労働者の始業及び終業の時刻に係る事項でもあるので、就業規則でも、規定する必要があります。
■労使で締結する協定で、フレックスタイム制の基本的枠組みを定めることが必要です。
この労使協定は、当該事業場に労働者の過半数で組織する労働組合がある場合にはその労働組合、そのような労働組合がない場合は労働者の過半数を代表する者と締結するものです。
フレックスタイム制に関する労使協定は締結しておけばよく、労働基準監督署長に届け出る必要はありません。
・フレックスタイム制を適用する労働者の範囲を明確に定めることが必要です。
この場合、対象となる労働者の範囲を「全労働者」あるいは「特定の職種の労働者」と定めることができます。
個人ごと、課ごと、グループごと等様々な範囲も考えられます。
・清算期間は、労働契約上労働者が労働すべき時間を定める期間で、1か月以内とされています。
1か月単位のほかに、1週間単位等も可能で、給料賃金と合わせて1か月単位とするのが一般的です。
清算期間については、その長さと起算日を定めることが必要で、単に「1か月」とせず、毎月1日から月末までなどとします。
・清算期間における総労働時間は、労働契約上労働者が清算期間内において労働すべき時間として定められている時間のことです。
この時間は、清算期間を平均し1週間の労働時間が法定労働時間の範囲内となるように定める必要があります。
清算期間 1週の法定労働時間が40時間の場合
(法定労働時間の総枠)
31日の場合 177.1 時間
30日の場合 171.4 時間
29日の場合 165.7 時間
28日の場合 160.0 時間
労使協定では、清算期間における法定労働時間の総枠の範囲内で、例えば1か月160時間というように各清算期間を通じて一律の時間を定める方法のほか、清算期間における所定労働日を定め、所定労働日1日当たり7時間というような定めをすることもできます。
・標準となる1日の労働時間とは、清算期間内における総労働時間を、その期間における所定労働日数で除したものです。
フレックスタイム制を採用している労働者がその清算期間内において、有給休暇を取得したときには、その取得した日については、標準となる労働時間を労働したものとして取り扱うこととなります。
・コアタイム、フレキシブルタイム等を設ける場合は必ず労使協定でその開始及び終了時刻を定めることとされています。
なお、コアタイム等については、法令上必ずしも設けなければならないものではありません。
■時間外労働となる時間のは次の場合です。
・フレックスタイム制の適用時間帯以外の時間に勤務した時間数
・清算期間における実労働時間のうち、その間の法定労働時間の総枠を越えた時間数
テーマ : 人事労務 - ジャンル : ビジネス
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