労使協定は、使用者と事業場の過半数の労働者で組織された労働組合または過半数を代表する者との間で締結した文書のことです。
労使協定には、労働基準法に定められた、いわゆる三六協定(時間外・休日労働に関する協定)や二四協定(賃金控除協定)、各種の変形労働時間制に関する協定、年次有給休暇の計画的付与に関する協定など、17種類の労使協定があります。
労使協定には、行政官庁への届出が必要なものと必要ないものがあります。
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・就業規則
就業規則は、労働基準法で「常時10人以上の労働者を使用する使用者」に対して作成義務が課されたもの(第89条第1項)で、経営権の一環として使用者が一方的に作成することができるものです。
その作成・変更のためには、労働者への周知、意見聴取、行政官庁への届出という3つの手続きが必要とされています。
この手続きを経て作成された就業規則は、当該事業場のすべての労働者に適用されます。
・労働協約
労働協約は、使用者と労働組合との間の書面による協定のことで、労働協約の締結能力をもつ労使両当事者が署名し、または記名押印することによってその効力が生じます。
この要件と形式を備えていれば、記載事項や名称は両当事者に委ねられて、協定とか覚書、確認書等の名称であっても法律上はすべて労働協約と認められます。
ただし、労働組合のない事業場では労働協約を締結することはできず、労働協約は、原則として、当該労働組合の組合員にのみ適用されます。
労働協約は、行政官庁に届出をする必要はありません。
●就業規則と労働協約;
ともに労働条件を集団的に規制するものであるという点では同一の機能をもちますが、労働基準法では、労働協約が就業規則より優位に立つものとされています。
就業規則はすべての従業員に適用されるのに対し、労働協約の効力はあくまで当該労働組合の組合員にしか及びません。
→労働協約を締結した場合にも、就業規則の作成が必要となります。
●労使協定と就業規則;
労使協定は強行法規である労働基準法の原則的な定めによらないでも法違反にならないという免罰的効果を持つのに対し、就業規則はその定めるところによって労働者に債務を課す民事的な効果を持ちます。
たとえば、時間外労働等をさせようとする場合、三六協定だけでは足りず、就業規則の定めが必要となります。
→労使協定を締結すれば就業規則は必要なくなるのでなく、就業規則の定めに基づいて労使協定を締結することになります。
●労使協定と労働協約;
労使協定は労働基準法によるもので、労働協約は労働組合法によるものです。
労使協定は労働基準法でその種類や定めるべき事項が定められているのに対し、労働協約は労使両当事者間の合意があれば内容については任意です。
・労働組合がない場合
労使協定は事業場の労働者の労働者の過半数を代表する者との間で締結することができますが、労働協約は締結できません。
・労働組合がある場合
労使協定は労働者の過半数で組織する労働組合との間でしか締結できませんが、労働協約は少数組合との間でも締結することができます。
テーマ : 人事労務 - ジャンル : ビジネス
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