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Author:ishiym
 何年も前に社会保険労務士、行政書士の資格を取得し、現在、千葉県社会保険労務士会会員です。
 これから開業の準備のため、基礎知識の整理と業務内容の研究をしておきたいと思います。

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2008/05/24 (Sat) 12:20
管理監督者の範囲

 店長、課長代理といった名前だけをつけて、実質的にはほとんど権限を与えられていない肩書だけの名ばかりの管理職のことで、偽装管理職と言われることもあります。

 十分な権限が与えられられず、一般社員と比べ充分な報酬も支払われていません。

 管理監督者の範囲の適正化について、通達がありました。

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 管理監督者の範囲の適正化について

 基監発第0401001号

 平成20年4月1日

 労働基準法(昭和22年法律第49号)第41条第2号に規定する「監督若しくは管理の地位にある者」(以下「管理監督者」という。)は、同法が定める労働条件の最低基準である労働時間、休憩及び休日に乱する規定の適用が除外されるものである。したがって、その範囲については、一般的には、部長、工場長等労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的な立場にある者であって、労働時間、休想及び休日に関する規制の枠を超えて活動することが要請されざるを得ない、重要な職務と責任を有し、現実の勤務態様も、労働時間等の規制になじまないような立場にある者に限定されなければならないものである。具体的には、管理監督者の範囲については、資格及び職位の名称にとらわれることなく、職務内容、責任と権限、勤務態様に着目する必要があり、賃金等の待遇面についても留意しつつ、総合的に判断することとしているところである(昭和22年9月13日付け発基第17号、昭和63年3月14日付け基発第150号。以下「解釈例規」という。)。
 しかしながら、近年、以上のような点を十分理解しないまま、企業内におけるいわゆる「管理職」について、十分な権限、相応の待遇等を与えでいないにもかかわらず、労働基準法上の管理監督者として取り扱っている例もみられ、中には労働時間等が適切に管理されず、割増賃金の支払や過重労働による健康障害防止等に関し労働基準法等に照らLて著しく不適切な事案もみられ、社会的関心も高くなっているところである。
 また、このような状況を背景として、管理監督者の取扱いに関して、労使双方からの相談が増加している。
 このため、労働基準監督機関としては、労働基準法上の管理監督者の趣旨及び解釈例規の内容について正しい理解が得られるよう十分な周知に努めるとともに、管理監督者の取扱いに関する相談が寄せられた場合には、企業内におけるいわゆる「管理職」が直ちに労働基準法上の管理監督者に該当するものではないことを明らかにした上で、上記の趣旨及び解釈例規の内容を十分に説明するほか、管理監督者の取扱いについて問題が認められるおそれのある事案については、適切な監督指導を実施するなど、管理監督者の範囲の適正化について遺憾なきを期されたい。

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2008/05/23 (Fri) 11:32
名ばかり管理職

 店長、課長代理といった名前だけをつけて、実質的にはほとんど権限を与えられていない肩書だけの名ばかりの管理職のことで、偽装管理職と言われることもあります。

 十分な権限が与えられられず、一般社員と比べ充分な報酬も支払われていません。

 日本マクドナルドの店長が、未払いの残業代などを求めて同社を提訴した裁判で、東京地裁は平成20年1月28日、「店長は管理職に当たらない」と、過去の残業代など約755万円の支払いを命令しました。

 そもそも、管理職とは、労働現場において労働者を指揮し組織の運営に当たる者をさします。

 名ばかり管理職では、部下が1人もいない、遅刻すると減給されるなど、実質が伴わないにもかかわらず、管理職とすることで残業代や休日出勤手当などを支払わないケースが増えています。

 しかし、労働基準法では、労働者を1日8時間、週40時間を超えて働かせてはならず、残業を命じる場合は労使間で協定を結び、割り増しの残業代を支払うことを定めています。

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 労働基準法第32条;

「 使用者は、労働者に、休憩時間を除き一週間について四十時間を超えて、労働させてはならない。
2 使用者は、一週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き一日について八時間を超えて、労働させてはならない。」

 労働基準法第37条;

「 使用者が、第三十三条又は前条第一項の規定により労働時間を延長し、又は休日に労働させた場合においては、その時間又はその日の労働については、通常の労働時間又は労働日の賃金の計算額の二割五分以上五割以下の範囲内でそれぞれ政令で定める率以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
 ・・・・・」
 *第三十三条=災害等による臨時の必要がある場合の時間外労働等
 *前条第一項=協定による時間外及び休日の労働

 労働基準法第41条;

「 この章、第六章及び第六章の二で定める労働時間、休憩及び休日に関する規定は、次の各号の一に該当する労働者については適用しない。
 ・・・・・ 
二 事業の種類にかかわらず監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
 ・・・・・」

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 この規定が管理職に適用されないのは、経営者と一体的な立場にあり、労働時間枠にとらわれずに働かなければならない重い責任と権限を与えられ、残業代が支払われなくてもそれに相応する賃金や待遇を受けているからです。

 管理監督者の範囲について、通達は、経営と一体的な立場にある者の意であり、これに該当するかどうかは、名称にとらわれず、その職務と職責、勤務態様、その地位にふさわしい待遇がなされているか否か等、実態に照らして判断すべき(昭22.9.13基発第27号、昭63.3.14基発第150号)としています。

 具体的には、経営方針の決定に参画しまたは労務管理上の指揮権限を有しているか、出退勤について厳格な規制を受けず自己の勤務時間について自由裁量を有する地位にあるか否か、職務の重要性に見合う十分な役付手当等が支給されているか否か、賞与について一般労働者に比べて優遇措置が講じられているか否か等が判断のポイントになります。

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 サンド事件(大阪地判昭和58.7.12)

「原告は、被告課長に昇進後は、被告大阪工場内の人事等にも関与したが、独自の決定権を有していたものではなく、上司を補佐し、上司から与えられた仕事をこなしていた域を出ないものであって、被告の重要事項についての決定権限はなかったこと・・・・・その職務内容(質及び量)・給料・勤務時間の取扱等について、右課長昇進前後でほとんど差異がなかった・・・・・労働基準法四一条二号所定の管理監督者には該当しない。」

 関西事務センター事件(大阪地判平成11.6.25)
  
「監督管理者とは、従業員の労働条件の決定その他労務管理について経営者と一体的立場にある者をいうと解すべきところ、課長に就任したことによって原告が従業員の労務管理等について何らかの権限を与えられたとの主張立証はなく、役職手当が支給されたり・・・多少の優遇措置が採られるようになったことは認められるものの、これらのみでは、原告が右監督管理者に該当するとはいい難い。」

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 もし名ばかり管理職が、管理監督者としての実態がなく、わずかな管理職手当を付けることで長時間労働を強いられ、残業代が支払われないならば、労働基準法に違反することになります。

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