就業規則を作成する際、記載すべき事項を一つ一つ詳しく記載すると、就業規則の分量が多くなります。
また、毎年の物価変動等から賃金に関する部分の規程改定が少なくありません。
そこで、労働基準法では、細かい規程となりやすい賃金、退職金などについては、就業規則の別規定として賃金規程、退職金規程などとして作成してよいことになっています。
賃金規程も就業規則の一部分ですので、作成、変更については、就業規則と同じ手続きが必要です。
賃金規程は大体次の事項に分類できます。(労基法第89条)
●絶対的記載事項
労働基準法の要件を満たすために必ず記載しなければならない事項です。
・賃金の決定および計算方法
・賃金の支払方法
・賃金の締め切り
・昇給に関する事項
●相対的記載事項
その事業場で決定している事があれば、記載しなければならない事項です。
・退職手当に関する事項
・賞与に関する事項
・その他の手当てに関する事項
・最低賃金に関する事項
・労働者に負担させる食費、作業用品その他に関する事項
上記のうち、退職手当に関する事項と賞与に関する事項については、別規程とすることも可能で、むしろその方がよいと思われます。
●任意的事項
絶対的記載事項、相対的記載事項以外の事項を賃金規程に盛り込むこともできます。
●賃金規程作成の注意点
賃金は、
・均等待遇
・男女同一賃金
・賃金支払5原則(通貨払、直接払、全額払、毎月1回以上定期払、非常時払)
など法令に定める事項の他、各手当の支払いの根拠、その額にも留意が必要です。
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●柔軟性が必要
右肩上がりの給与体系の時代が終わりました。
中小企業では賃金の見直しが進んでいます。
過去の年功序列型賃金体系から、能力や成果を重視した体系へと急ピッチで改革が行われています。
必要になるのは賃金規程の見直しです。
賃金規程の内容に不備があれば、労使間のトラブルが起きかねません。
賃金規程の中から「昇給」とか「賃上げ」という言葉を削除して「賃金の見直し」とか「賃金改定」という言葉に置き換える動きが見られます。
これまでの職能資格制度を採用した職能給と呼ばれる賃金体系では、人間の能力を加点主義と絶対評価に基づいて評価して格付けしてきました。
職能要件書というものを作って9等級ぐらいに格付けし、毎年、何となく昇格させてきたのです。
しかし、国際的に見て相当に高くなった日本人の給与水準と、不景気が続いて支払いが苦しくなった企業の必要性とから、これまでの職能給制度から、職務給を中心とした制度への移行もさかんに行われています。
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賃金規程が別規程であるとはいえ、就業規則の一部分であり、規程の作成、変更については、就業規則と同様所定の手続きが必要です。
従業員の過半数をもって組織される労働組合または過半数の労働者を代表する者の意見を聴き、その意見書をそえて労働基準監督署長へ届けること、賃金規程を従業員に周知する義務が課せられています。
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